📁 転職8回の現役社内SEが教えるポートフォリオ作成術
40代で転職8回を経験し、開発経験の少なさを克服してきたtaka4roです。
「開発経験が少ない」「アピールできる成果物がない」という40代社内SE特有の悩み。
しかし、社内SEならではのポートフォリオ作成法で、この問題は完全に解決できます。
この記事で分かること
開発経験が少ない社内SEのポートフォリオ作成法、社内SE業務の成果物活用術、転職で評価されるポートフォリオの構成、転職8回で効果を実証した実践ノウハウ
📝 筆者紹介:taka4ro
55歳の現役社内SE。転職8回、システム開発歴25年の実績を持つ。開発経験の少なさをポートフォリオで克服し、40代で年収150万円アップを実現。現在は300名規模企業の社内SE主任として勤務。詳しいプロフィールはこちら
40代社内SEがポートフォリオで直面する課題
僕自身、40代での転職活動で何度も「ポートフォリオがない」という壁にぶつかりました。
しかし、社内SE特有のアプローチでこの問題を解決できることが分かりました💡
開発エンジニアとの違いによる困惑
❌ 開発エンジニアのポートフォリオ
- GitHubのコードリポジトリ
- 個人開発したWebアプリ
- 技術ブログでの情報発信
- オープンソースへの貢献
✅ 社内SEが作るべきポートフォリオ
- 業務改善の企画書・提案書
- システム設計書・アーキテクチャ図
- プロジェクト管理の成果資料
- ベンダー評価・技術選定資料
40代社内SEがポートフォリオで抱える典型的な悩み
📊 社内SEポートフォリオの課題実態
課題1:成果物の機密性
社内の機密情報が多く、そのまま外部に見せられない
解決策:情報を抽象化・匿名化して本質的な価値を伝える
課題2:技術成果物の不足
コードやアプリケーションなど、目に見える技術成果物が少ない
解決策:設計書、提案書、改善資料を技術成果物として活用
課題3:評価基準の不明確さ
何をアピールすれば評価されるのか分からない
解決策:ビジネス価値と技術的判断力を両軸で見せる
僕が40代転職で感じた不安
「GitHubにコードもないし、個人開発の経験もない。面接官に何を見せればいいんだろう?」
この不安を抱えた僕が、社内SE特有のポートフォリオ作成法を確立して転職8回すべてで内定を獲得できました。開発経験の少なさは、見せ方次第で強みに変えられます。
社内SEポートフォリオの基本戦略
「作る」から「選ぶ・管理する」へのシフト
40代社内SEのポートフォリオは、開発者とは全く異なるアプローチが必要です。
重要なのは「技術を選択・管理してビジネス価値に繋げる能力」を示すことです。
社内SEポートフォリオの3つの軸
軸1:技術選定・判断力
- なぜその技術を選んだのか?
- どのような基準で判断したのか?
- 選定結果がもたらした効果
軸2:プロジェクト推進力
- ステークホルダーとの調整実績
- 課題解決のプロセス
- 期限・予算管理の成果
軸3:ビジネス価値創出力
- コスト削減・効率化の実績
- 業務改善の提案と実現
- ROI・投資対効果の実証
社内SEポートフォリオの成功フレームワーク
問題認識
どのような課題があったのか、なぜ解決が必要だったのか?
解決アプローチ
どのような方法で解決に取り組んだのか?また、技術選定の根拠は?
実行プロセス
プロジェクト推進の具体的な手順、乗り越えた困難
成果・効果
定量的・定性的な成果、学んだ教訓
開発経験が少ない場合の成果物作成法
既存業務の成果物を再構築する
新しく何かを作る必要はありません。
これまでの社内SE業務で作成した資料をポートフォリオ用に再構築するのです。
活用できる既存成果物の例
企画・提案系資料
- システム導入提案書:技術選定の根拠と期待効果
- 業務改善企画書:課題分析と解決策の提案
- IT投資計画書:ROI計算と投資判断
- セキュリティ対策提案:リスク評価と対策方針
設計・技術系資料
- システムアーキテクチャ図:全体設計の思想
- ネットワーク構成図:インフラ設計の知見
- データフロー図:業務プロセスの理解
- 技術比較検討書:複数技術の評価プロセス
管理・運用系資料
- プロジェクト管理表:進捗・リスク管理の実績
- ベンダー評価資料:選定基準と評価結果
- 運用手順書:安定運用のノウハウ
- 障害対応報告書:問題解決のプロセス
機密情報の適切な処理方法
機密情報を安全にポートフォリオ化する手法
抽象化テクニック
- 企業名→「製造業A社」「金融業B社」に変更
- 具体的な数値→「約○%改善」「○倍の効率化」に変更
- 固有名詞→一般的な表現に置き換え
本質的価値の抽出
- 技術選定の思考プロセスを重視
- 課題解決のアプローチを詳細化
- 成果の背景にある工夫を説明
開発要素のないポートフォリオ作成法
コードを書かないポートフォリオの作り方
1. Excel/PowerBIダッシュボード
業務データの可視化や分析結果をダッシュボード形式で表現して、技術力とビジネス理解の両方をアピール!
2. システム構成図の美しい可視化
Visioやdraw.ioを使った分かりやすいアーキテクチャ図。設計思想とドキュメント作成能力を示す。
3. 業務フロー改善の before/after
業務プロセスの改善前後を図式化して、業務理解力とプロセス改善能力をアピール!
4. ROI計算・効果測定レポート
IT投資の効果を定量的に示すレポート。経営視点でのIT活用能力を証明する!
社内SE業務を活用したポートフォリオ構成
ストーリー性のあるポートフォリオ設計
単発的な成果物ではなく、社内SEとしてのキャリアストーリーを描くポートフォリオを作成しましょう。
📚 社内SEポートフォリオの推奨構成
Chapter 1: 技術選定・アーキテクチャ設計
「複数の技術選択肢から最適解を導く判断力」
例:クラウド移行時のAWS vs Azure比較検討資料
Chapter 2: プロジェクトマネジメント
「ステークホルダーを巻き込んだプロジェクト推進力」
例:基幹システム刷新プロジェクトの管理資料
Chapter 3: 業務改善・効率化
「ビジネス価値に直結する改善提案力」
例:RPA導入による業務自動化の企画・実行
Chapter 4: 運用・保守・セキュリティ
「安定性とセキュリティを両立する運用力」
例:セキュリティ強化プロジェクトの計画・実行
各チャプターの具体的な作成方法
Q. 技術選定チャプターの作り方
構成例:
- 背景・課題の説明
- 技術選択肢の整理(比較表)
- 評価基準の設定
- 選定理由と根拠
- 導入後の効果検証
重要なのは「なぜその判断をしたのか」の思考プロセスを見せることです。
Q. プロジェクトマネジメントチャプターの作り方
構成例:
- プロジェクト概要(規模・期間・メンバー)
- 主要な課題とリスク
- ステークホルダー管理の工夫
- 進捗管理・品質管理の手法
- 最終成果と学んだ教訓
数値化できる成果(期間短縮、コスト削減等)を必ず含めましょう。
転職で評価されるポートフォリオの見せ方
面接官の視点を理解したプレゼンテーション
ポートフォリオは作って終わりではありません。
面接で効果的にプレゼンテーションすることが重要です。
僕の面接でのポートフォリオ活用例
面接官:「開発経験が少ないようですが、技術力はいかがですか?」
僕のプレゼン:「確かに直接的な開発は少ないですが、こちらをご覧ください!」
(ポートフォリオのAWS移行プロジェクト資料を提示)
「このプロジェクトでは、オンプレミスからクラウドへの移行において、AWS、Azure、GCPの3つを詳細に比較検討しました。技術的な観点だけでなく、コスト、セキュリティ、運用性を総合評価し、最終的にAWSを選定。結果として運用コストを30%削減し、システム可用性を99.9%に向上させました。」
結果:この説明により「技術選定能力」「プロジェクト推進力」「成果創出力」を同時にアピールでき、内定獲得に繋がりました。
ポートフォリオの効果的な構成要素
視覚的インパクト
グラフ、図表、ビフォーアフターの比較で直感的に理解できる構成
定量的成果
コスト削減額、効率化率、稼働率向上など具体的な数値
技術的判断根拠
なぜその技術を選んだのか、どのような基準で判断したのか
学習・成長姿勢
プロジェクトを通じて学んだこと、今後の改善点
業界・企業規模別のアピールポイント
✅ 大手企業向け
- 大規模システムの運用経験
- コンプライアンス・セキュリティ対応
- 複数部門との調整実績
- 標準化・ガバナンス強化
✅ 中小企業向け
- 限られたリソースでの効率化
- コストパフォーマンス重視の選択
- 一人何役もこなす対応力
- 経営視点でのIT戦略
ポートフォリオ作成の実践手順
Step1: 成果物の棚卸しと選定
成果物棚卸しチェックリスト
- 過去3年間の主要プロジェクト資料
- システム導入・更新時の企画書・提案書
- 業務改善・効率化の実施報告書
- 技術選定・ベンダー評価資料
- 運用改善・セキュリティ強化の取り組み
- コスト削減・ROI改善の実績資料
- 社内研修・勉強会の資料
- 障害対応・問題解決の報告書
Step2: 機密情報の適切な処理
機密情報処理の実践テクニック
数値の抽象化
- 具体的金額 → 「年間コスト○%削減」
- システム名 → 「基幹システム」「販売管理システム」
- 人数・規模 → 「○名規模」「大規模」「中規模」
内容の一般化
- 業界固有の課題 → 一般的なIT課題として表現
- 独自の業務プロセス → 標準的なプロセスに抽象化
- 特殊な技術 → 汎用的な技術分類で表現
Step3: ストーリー構成の設計
効果的なストーリー構成テンプレート
導入部(Background)
どのような状況・課題からスタートしたのか?
課題分析(Problem)
問題の根本原因をどう分析したのか?
解決策検討(Solution)
どのようなアプローチで解決を図ったのか?
実行プロセス(Implementation)
実際の推進過程で何を工夫したのか?
成果・効果(Result)
どのような成果が得られたのか?
学習・改善(Learning)
何を学び、次回どう活かすのか?
Step4: ビジュアル化と資料作成
ポートフォリオのビジュアル化テクニック
PowerPoint活用術
- 1スライド1メッセージの原則
- 図表・グラフを多用した視覚的表現
- ビフォーアフターの対比
- 統一されたデザインテーマ
推奨ツール
- PowerPoint:プレゼン資料の作成
- Visio/draw.io:システム構成図
- Excel:データ分析・グラフ作成
- Canva:デザイン性の高い資料作成
成功事例:僕の40代転職ポートフォリオ体験談
45歳転職時のポートフォリオ構成
実際に内定を獲得したポートフォリオ
テーマ:「業務とITの橋渡し役としての価値創出」
構成1:クラウド移行プロジェクト
- 課題:老朽化したオンプレミス環境の刷新
- 解決:AWS移行による運用効率化
- 成果:運用コスト30%削減、可用性99.9%達成
構成2:業務自動化による効率化
- 課題:月次処理に40時間かかる手作業
- 解決:Excel VBA+Power Automateによる自動化
- 成果:処理時間を95%削減(40時間→2時間)
構成3:セキュリティ強化プロジェクト
- 課題:サイバー攻撃リスクの増大
- 解決:多層防御によるセキュリティ強化
- 成果:セキュリティインシデント0件達成
面接での効果的な活用方法
Q. ポートフォリオはいつ、どのように見せるべきですか?
タイミング:
- 「これまでの実績について教えてください」と聞かれた時
- 技術力について質問された時
- 逆質問の時間で積極的にアピール
見せ方:
- A4で印刷した資料を面接官の人数分用意
- タブレットやノートPCでのプレゼンも効果的
- 3分以内で要点を説明できるよう練習
ポートフォリオによる転職成果
📈 ポートフォリオ活用による転職実績
まとめ:社内SEポートフォリオ作成のコツ
社内SEポートフォリオ成功の5つのポイント
1. 「作る」ではなく「選ぶ・管理する」価値をアピール
開発経験の不足を嘆くのではなく、技術選定力やプロジェクト管理力を前面に出す。
2. ビジネス価値を定量化して示す
コスト削減、効率化、品質向上など、数値で表現できる成果を必ず含める。
3. ストーリー性のある構成で説得力を高める
課題→解決→成果の流れで、論理的思考力と実行力をアピール。
4. 機密情報を適切に処理して安全性を確保
抽象化・匿名化により、本質的価値を損なわずに公開可能な形にする。
5. 面接での効果的なプレゼンテーションを準備
3分以内で要点を説明できるよう、事前に十分な練習を積む。
40代社内SEのポートフォリオは必ず作れる
「開発経験がない」「アピールできる成果物がない」と悩む必要はありません。
社内SEとして日々行っている業務には、転職市場で高く評価される価値が詰まっています。
重要なのは、その価値を適切な形で「見える化」することです。
今日から、あなたの社内SE経験をポートフォリオという武器に変えていきましょう!
📚 社内SE転職の関連ガイド
ポートフォリオ作成と合わせて、総合的な転職戦略も重要です:
ポートフォリオ完成後の次のステップ
ポートフォリオが完成したら、いよいよ転職活動の実践です。
💡 社内SEポートフォリオ活用の最短ルート
せっかく作成したポートフォリオも、適切に評価してくれる転職エージェントと企業に出会えなければ意味がありません。40代での転職8回で最も効果的だったのは、社内SEの価値を理解している転職エージェントとの連携でした。
✅ ポートフォリオ評価に強いレバテックキャリア
- 技術選定力の適正評価:開発以外のスキルも正しく評価
- プロジェクト推進力の価値化:マネジメント経験を強みとしてアピール
- 40代転職実績:年齢を理由に断られることがない
- 企業への効果的提案:ポートフォリオを活用した推薦
まずは無料相談で、あなたが作成したポートフォリオの市場価値を確認してみませんか?